勝手にGDC~富岡の(旧)製糸場

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「富岡」の「せいし」というと、上の画像に示す製紙工場と混同する人もいるようですが、今回取り上げるのは群馬県富岡市にある(旧)製糸場。ここを本所的な観点で切り取ってみます。

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富岡製糸場

  • 1872年に設立
  • 1987年に操業停止
  • 2005年に国の史跡に指定
  • 2006年に一部の建造物が重要文化財(02482号)に指定
  • 2007年、「『上州から信州そして全国へ』近代製糸業発展の歩みを物語る富岡製糸場などの近代化産業遺産群」の構成遺産に認定
  • 2014年、重要文化財として指定されていた東西の置繭所と繰糸所が国宝(00232号)に指定
  • 2014年、世界文化遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成遺産として登録された
  • 群馬県富岡市
  • 午前九時開場 見学料1,000円(西置繭所保存修理工事見学施設入場時は別途200円必要)

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世界遺産の一部となって以降、大きく注目を集めている富岡の(旧)製糸場。
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内部の視察が可能な東置繭所一階は空調が完備されているため快適な環境になっていますが、空調機や照明の取付は国宝を傷つけないよう工夫されているのがポイントです。
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その名のとおり繭を貯蔵していた東置繭所二階は期間限定公開。

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2016年8月現在、西置繭所は保存修理の作業中。仮設の建物から作業の様子を見ることができるようになっています。また、レンガの壁があるように見えるのは工事用の覆い。建造物自体を限りなく当時の部材・工法で修復するだけでなく、周囲の景観にも配慮されていることにも注目したいところ。

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繰糸所に置かれている自動繰糸機(蛇足だが、製紙工場にあるのは抄紙機)。糸は繭の細い繊維をたぐり寄せ、それらを束ねてつくり出されることがわかります。
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敷地内には国宝以外の施設が多数残されているほか、世界遺産や近代化産業遺産を構成する他の施設等もありますので、時間のある方はそれらを併せて視察することをおすすめします。