熊猫にリジッドカラー

「猫に小判」は、価値のわからない人に貴重なものを与えても何の役に立たないことのたとえ。では、「熊猫にリジッドカラー」はどうなのでしょうか?
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使用前は、なんとなくふんわりとした乗り心地でした。当然のことながら、標準状態の足回りは路面からの衝撃を適度に吸収していました。ただ、そのふんわり感がコーナリング時の自信をそぐ結果となり、場合によっては制限速度を下回る速度でないと曲がる気がしないこともありました。

そうして装着後。
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第一印象は、「硬い」ということ。特に、日本の「高級車」と呼ばれる自動車に慣れた人などは、「乗り心地が悪くなった」と思うかもしれません。言い換えると、装着前後を比較した場合に何らかの差があることは、ほとんどの方が感じ取れるくらいの変化があります。

しかし、そこで「大金をどぶに捨てた」と思ってはいけません。

たとえば、路面の凸凹や高架橋の継ぎ目を通過するとき。確かに、タイヤが路面の衝撃を受けて音がすると同時に、多少の突き上げは感じます。しかし、冷静に判断すると、ラバー系の弾性体で衝撃の加速度が和らいだかのような伝わり方であることがわかります(エアサスペンションのダンピングとは違うように感じます)。フレームとボディの結合をより確実にしただけなのですが、上下の衝撃の伝わり方は「はっきりと、しかし柔らかく」という感じ方に変わったように思います(足回りを固めたときの唐突な突き上げとは違います。)。

仮に、この効果がカラーによるものではなく、単にボルトを締めなおした結果得られたものであったとしても、ボディとフレームの結合状態が重要であることを示しているのに変わりありませんね。

路面の状態がはっきり伝わると、副次的な効果も出てきます。

今まで遠慮がちにしてきたコーナリングに、自信が持てるようになります。ステアリングを操作したときの挙動がよりわかりやすく伝わるので、安心して曲がることができるのです。

しかし、カラーを装着する際に、一度ボディとフレームの結合を緩めている点、および取付センタ位置がずれることによるアライメントへの影響は、決してゼロではないと思います。極言すると、カラーを挟むというのは厚めのシムを挟むのと同じこと。そういう意味でも、位置関係に与える影響がないとはいえないでしょう。
一部の体験談で、「装着後にステアリングが重くなった」という話を聞くことがありますし、この熊猫も使用前と比べて重く感じます。この事実は、やはりアライメントに何らかの変化を及ぼしたと考えるのが自然ですので、近日中に測定と調整を依頼し、作業前後での状況を比較することにします。

以下はおことわり。

ここに記載した内容は、本ウェブサイト管理が使用する熊猫について感じたことなので、他の方が他の車両にカラーを取り付けた場合、感じ方や印象などが変わる場合があります。
また、時間の経過とともに状態や印象が変わる場合がありますので、あくまで記載時点での感じ方としてご理解ください。