露出度合いを考える

夜行性動物館入口表示
たとえば、動物園等の「夜行性動物館」室内で生き物を記録するとき、通常は閃光を発光させることができないため、写真機の光学性能をフルに使うことになります。
フタユビナマケモノ(0.0EV)
そうすると、一般的にこんな感じになるのではないでしょうか?
写真機自身が考える「適切な」明るさとなるように記録した結果、こうなりますが、実際の夜行性動物館内部はこんなに明るくありません。
フタユビナマケモノ(-3.0EV)
こちらは、先の画像に対して絞り3段分暗くする補正をかけたもの。肉眼で見たイメージは、この程度の明るさだったかもしれません。

以上の作例は、写真機のISO感度を12800相当にまで上げているため、粒子の粗い画像となっています。そんな画像を暗めに仕上げても、元の粒子サイズが小さくなるわけではないため、解像度という点で不利。

では、どうしたらいいのか?
一番簡単なのは、写真機で記録する際の露出を暗めに補正しておくことです。
フタユビナマケモノ(-2.0EV)
先の画像と記録日が異なりますが、同じ現場での作例。記録時点で絞り2段分暗めに補正することにより、ISO感度1600相当での記録をすることができました。

このように、写真機任せで画像を記録するだけでなく、自分で「視覚的に適切」な露出となるように補正することも表現の幅を広げるのに有効なので、未経験の方は試してみてはいかがでしょうか?