e-POWERの「野生解放」

にっさんのぉと
「そこの『ずんぐりむっくり』、出発の時間だ。最初から野生解放で行くぞ。出し惜しむな!」と言いながらNISSAN NOTE e-POWERを走らせた場合、何が起こるのでしょうか?

まず、当該車両(HE12)のスペックを見ていくと、EM57という電動機で最大80[kW]の出力ができるように書いてあるかと思います。もちろん、LEAF(ZE0)も同じ電動機を搭載しているので、理論上はいきなり最高トルクを発することができるのかもしれません。

ここで重要なのは、100%電動車のZE0とは違い、HE12の蓄電池では40[kW]相当の電力しか賄えないということ。それ以上の出力が必要な場合は、最大で50[kW]相当の能力を持つ発電機からの電力を加えなければなりません。
つまり、ゼロ速状態からフル加速する場合、
「蓄電池からの電力で起動する→原動機が始動し、発電機が回転を始める→スロットルが開いて原動機が高速回転する→発電機も高速回転して多くの電力を供給する」
というステップを踏まなければ「野生開放」できないことになります。

そのため、もし合流加速などの「野生開放」を即座にする必要が生じた場合は

  • ある程度寒い日にヒータを使用し、原動機始動の機会を増やす
  • 発電機が発電状態になった

ときにフル加速すれば、多少は状況が改善されるかもしれませんね。