NOTEの感じをよくする試み~施工編

NOTE e-POWER AUTECHのSPORTS SPEC版は足回りの組み合わせも吟味されているため、曲線部通過の際によく曲がって気持ちがよいのですが、一方で高速走行が苦手な一面も。それは、e-POWERシステムの原理による効率面のほかに、フロントが暴れ気味になるのも一因のように感じました。

今後は、Pandaのときにも使用した「リジットカラー」(新しいウィンドウ、タブで開きます)の挿入を試す予定ですが、もう一つ気になる部分があったので、今回はその対策の紹介。

交換前のアッパーマウント部
高速時にまっすぐ走りにくくなる原因として考えられるのが、この部分のすき間。車体が上下に揺さぶられるとき、上下向きの加速度によってはがたつきを生じてアライメント状態に影響を及ぼす場合があります。

"FEEL GOOD"アッパーマウント・クリアランスリング
残念ながら、Pandaのときのようなアッパーマウントのキット(新しいウィンドウ、タブで開きます)が見つからなかったので、今回はこのゴムリングを挿入してみます。
アッパーマウント・クリアランスリング本体
ゴムリング本体は、このような感じ。
問題は、これが「エステル系ウレタンゴム」製ということで、水に対して弱いと思われること。そのため、このリング外周を何かで保護することにします。
液状ゴムスプレー
今回使用したのが、この液体ゴムスプレー。塗膜に弾性があり、リングが塑性変形しても剥がれにくくなると思われるので、採用してみました。
リング塗装後
車体と当たる面は擦れて剥がれる可能性があるため、それ以外の面に液体ゴムを塗布して表面を保護します。なお、このゴム皮膜は比較的簡単に”剥がせる”(Peelable)ため、端部の扱いには注意が必要です。

必要な工具
このリングを取り付けるために必要な工具。18mm(17mmや19mmでないことに注意)に対応しためがねレンチやソケット、および6mmの棒レンチを用意します。
*社外品ダンパー取付車両は、適合する工具のサイズが上記と異なる場合があります。

ボルトを緩める
まずは、めがねレンチと棒レンチでナットを緩めます。その際、どの程度の力加減が必要だったかを記憶しておくと、最後の締付時に役立ちます。
ボルトを緩める
ある程度緩んだら、ラチェットレンチを用いると効率よく作業をすることができます。
ストッパ本体
ナットを外して、このストッパを取り出します。
ゴム部を分離する
リング発売元がいう「SP」形は、ストッパについているゴム部品を外してから取り付けることになっていますが、NOTEの場合は金物の円周にあいている穴にゴムが流れて固定されているため、ゴム部を分離する際はニッパでその連結を切る必要があります。
リングをはめ込む
上の作業でゴムを外した金物をリングにはめ込みます。この段階で両者が密着しない場合がありますが、最後の締付で密着するので問題ないと思います。
施工完了状態
外すときと逆の手順でナットを締め付ければ、交換作業は終了です。

施工前(L)
もう一方も同様に交換します。

最後に、交換場所の近く(万一の際に戻れる範囲)で試運転を行なって走行に支障しないこと、および交換場所に戻ってナットの緩みがないことの再チェックを実施して問題ないことが確認できたら、全ての作業が完了となります。