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「2」の第九話までの視聴感想、および、その他。

【おことわり】
以下は記載日時点で個人的に感じたことであり、実際の話の展開と異なったり、制作サイドの考え方と相違がある可能性があります。

ヒトであれば誰でもよかったかのような発言をしている「イエイヌ」と、「おうち」であればどこでもよい、というわけではない「キュルル」の対比。
大切な人を守るために野生開放できた「サーバル」と、野生開放できなかった「イエイヌ」の対比。

「誰でもいい」は、裏を返すと「誰とでも良好な関係を築ける」ということ。
イエイヌは家畜化された生きものとされており、またある意味において「人によってつくられた存在」でもあるといえるので、「野生」とは縁が離れているのだと思われる。

一時は「キュルル」を自分のものにしようと策略したものの、その後「キュルル」を守ろうとして傷ついてしまった「イエイヌ」。「おうちにおかえり」と言われたときの涙は、「言って」という自分の要求を聞いてもらえた嬉し涙だったのか?それとも、ヒトとの別れを悲しむ涙だったのか?

「イエイヌ」が傷ついている表現が見られ、観た人の意見が大きく分かれたようだが、これは「イエイヌ」が真剣に「キュルル」を守ろうとしていたことを表すのに重要な表現だったと考えている。もし、視聴者に配慮して「無傷のまま相手に敵わない」という表現をしていたら、本気で立ち向かっていたのかどうかがわからないように見えたのではないだろうか?

飼い犬がご主人様に服従する、という点は、言われたとおりの行動をすると「ごほうび」を期待してしまうイルカ・アシカにも通じるものがあるように見える。ただ、「ごほうびよりも大切なものがある」と気づけたイルカたちとは対照的に、この時点で心が救われていないように見えるのは気のせいだろうか?
本ウェブログ管理者は、仮にそれが一時的な状況であったにせよ、仲違いして険悪な雰囲気になってしまう系の話が苦手なため、第九話の振り返りはこのへんまでにしておきます。

博士が頼れといった「マーゲイ」についても、なぜ頼れる存在なのかが明かされないまま、物語が終盤に突入していくようです。このアニメーション作品については、相変わらず賛否両論が激しいように見えますが、その判断は第十二話の放映後に振り返りながら実施してもよいのではないかと思いますので、現時点では残りの話についても注意深く見守ろうと思います。