前回の訪問時(新しいウィンドウ・タブで開きます)に入れなかった場所へ入ってみた話。
いしかわ動物園のトキ
- 2010年にトキの分散飼育を開始
- 2016年に「トキ里山館」オープン
- 2018年8月に修復工事が終わり、再オープン
施設内は放鳥エリアを囲むように回廊となっており、この動物園の他の屋内施設と同様に、通路は空調完備となっています。
放鳥エリアはトキが飛べるだけの広さがあるため、トキの居場所によっては遠くから観察することになります。また、壁やガラス面への衝突を防ぐため、エリア側面一体に網が張られています。
「クロトキ」や「ショウジョウトキ」などと比較すると冠羽が目立つので、他のトキ科の姿に見慣れている人からすると、ちょっと違和感を覚えるかもしれないのがNipponia nipponの姿。よく見ると、羽毛の一部がうっすらと黒くなっていますが、これは繁殖期に塗りたくったものが落ちかけている状態。夏にかけての繁殖期が終わり、これから朱鷺色が美しくなる時期の姿であることがわかります。
一方で、さらに違和感を覚えるかもしれないのがこちら。顔のあたりが橙色に見えるのは幼鳥のトキの特徴であり、成鳥に近づくにつれて赤みが増していきます。
なお、「トキ里山館」は展示だけでなく繁殖施設でもあること、また最終目的が野生復帰であることから、この幼鳥らも、時期が来たら新潟県佐渡市の「佐渡トキ野生復帰ステーション」に移動させ、野生への復帰を目指すことになるそうです。