望遠ズームレンズを試す

EOS RP+100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD(A035)
このたび、焦点距離が100-400mmの範囲をカバーするズームレンズを導入したので、35mmフルサイズの撮像素子を持つ写真機と組み合わせ、屋外で試しに使用してみました。

以下、注釈のあるものを除き、追加のシャープネス処理などをせず、ノートリミングでWeb掲載用に縮小したものを掲載しています。
100-400mm F7.1 1/30 ISO100 f=100mm
焦点距離100mmでの作例。水の流れを表現するためにシャッター速度を1/30にしましたが、手ブレはうまく抑制されているように見えます。
100-400mm F7.1 1/30 ISO100 f=100mm(等倍画像)
焦点100mmの作例画像の一部をピクセル等倍で切り出したもの。低速のシャッター速度を使用してISO感度が100だったこともあり、追加のシャープネス処理なしでも、そのまま使用できる像が得られているように見えます。
100-400mm F6.3 1/250 ISO1600 f=400mm
同じ現場で、焦点400mmでの作例。絞り開放でF6.3になるため、組み合わせる写真機のAF性能とのマッチングに注意が必要となってきます。
100-400mm F6.3 1/250 ISO1600 f=400mm(等倍)
焦点400mmの作例画像の一部をピクセル等倍で切り出したもの。手ブレの影響を抑制するためにシャッター速度を上げたため、ISO感度は1600になっています。この場合、ピクセル等倍でそのまま使用するのは多少厳しいですが、ある程度のシャープネスを適用し、縮小して使用する分には問題ないと考えます。

「けもの」の場合、体表のコントラストが低いので、条件によっては合焦が甘くなったり、できなかったりする場合があります。
また、ISO感度が上がるにつれ、同じ被写体を記録しても画像の解像感は低下します。

そうなると、超望遠域などいらないのではないか?という疑問が出るかもしれません。しかし、うかつに被写体へ近づけない場合は有効だと考えます。
たとえば、下の作例。
100-400mm F4.5 1/500 ISO320 f=100mm
焦点距離100mmの場合。
100-400mm F5.6 1/500 ISO500 f=200mm
焦点距離200mmの場合。この程度まで寄れれば十分と考える人も多いかと思います。
100-400mm F6.3 1/500 ISO800 f=400mm
焦点距離400mmの場合。Web用に画像を縮小して使用するのであれば、200mmのものをトリミングしても似たような画像が得られますが、400mmの場合はノートリミングでもこの程度の表現を得ることができます。また、200mmの場合と比較して大きな背景ボケが得られています。

また、サードパーティーの交換レンズは、写真機本体メーカのものと比較して、ほとんどの場合において望遠側の開放絞り値が大きいことに注意が必要です。
100-400mm F6.3 1/1600 ISO2500 f=400mm
周囲の明るさや写真機本体の性能にもよりますが、望遠端で使用する場合、高速で移動する被写体を追尾するのが厳しくなる場合があります。この日は曇りで周囲があまり明るくなかったため、連写時の合焦率は低めになってしまいました。
100-400mm F6.3 1/500 ISO1000 f=258mm
この作例はF6.3になっていますが、望遠レンズなので、そこそこボケている背景を得ることができています。