点と面


2016年10月までのCD音源吸出し環境。この環境で実施していたときはボーカルがセンターで明確に定位し、かつ前に出てくる音を得ることができました。

しかし、これはいわゆるHiFi的な音なのかもしれません。
それぞれの音が「明確に」分離し、ある程度鋭い音の立ち上がりを得られたため、環境の厳しい車載用音源としたときも個々の音がよく聞こえるのが特徴ですが、一方で音の広がりに欠けるのも事実。

そこで、環境の見直しを実施した結果がこちら。

繊細だが薄い音の傾向にあったFX-08Miniの代わりに厚め(その代わり、多少大味な感じもある)の音が得られるGS108に交換するとともに、電源アダプタもiPowerに変更。さらに、nano iUSB3.0等の正規品購入者向けのiPower無償提供プログラムを利用してnano iUSB3.0用の電源もiPower化。これにより、当方の吸出し環境から「普通の」スイッチング電源を排除しました。
なお、これらの機器の電源は絶縁用の複捲トランスを介さず、各機器の極性を吟味した上で商用電源から直接得るようにしています。眠い音にしないための対策です。

Hubの交換→量感の向上
Hub電源の交換→音が点から面に、低域もより充実
nano iUSB3.0電源の交換→上記の特性を保ったまま音がよりクリアに

これらの変更を実施した結果、音が目の前で面状に出るようになりました。以前のように個々の音が点で定位することはなくなりましたが、どの向きから出ているかは残っているので問題ありません。

音を聞くか、音楽を聴くか?
まずはそこを明確にしてから機器の選定や環境の構築をしていくと、迷いが少なくなるのではないでしょうか?