勝手にSDC~裾野市の自然動物公園(2018年2月)

富士山の裾野にある動物公園の話。
富士自然動物公園(富士サファリパーク)
休日になると、開園前からこのように自動車の入場待ちが発生します。
(以下、画像多めのページとなります。従量制の通信料がかかる環境でごらんの方はご注意ください。)

富士自然動物公園

  • 1980年に開園
  • 「富士サファリパーク」として営業している
  • 静岡県裾野市
  • 開園時間は公式ウェブサイトを参照、入場料は大人2,700円
  • 2018年2月現在、自家用車による昼のサファリゾーン入場は原則として、入園後は当日の締切時刻まで何度でも可能とのこと(都合により一回のみとなる場合もあり)


この施設は「自家用車を園内へ乗り入れ」「場内の乗合バスに乗り換え」「四輪駆動車をレンタル」などの方法でサファリエリア内部を見ることができます。


上記以外に「ウォーキングサファリ」という方法で見る方法もありますが、基本は冬季休業。2017年度の冬季は係員の案内つき特別ツアーとしてのみ利用できる観覧方法となります。

「ウォーキングサファリ」といっても、近隣の施設のようにデッキ状の高い通路上から動物たちを観察しながら移動する施設ではなく、どちらかというと「ハイキングコースの各所に観察ポイントが点在する」施設になっています。
訪問日はたまたまこのような状態でしたが、積雪や路面凍結、ぬかるみなどがあることを考えると、冬季に係員のアテンドなしに入るのは危険な状態であるといえるかもしれません。


ここは「アメリカグマ」の観察ポイント。窓越しにクマを見ることができます。
アメリカグマ/American black bear


「ライオン」の観察ポイントでは、網越しにライオンの姿を見ることができます。
ライオン/Lion
冬季の特別ツアー参加者は、ここでライオンに鶏の手羽を与えることができ、骨を噛み砕く音を含めて食事の様子を感じることができます。


こちらは「アムールトラ」の観察ポイントへの入口。

今回のツアーはトラへ馬肉を与える体験もついているので、ドアの先にあるエサやりポイントへ入場することができます。
アムールトラ/Siberian tiger
短い時間ですが、ライオンとトラの違いを間近から観察できます。

トラという存在自体の危機が迫っていることを知ることも大切です。


コース途中では、富士の樹海の様子も見ることができます。

ウォーキングサファリの周遊コースは観察ポイント間の距離が長いため、途中には様々な解説やクイズが設けられています。

答え:D ヤギ
*一般に、ヤギは寒さに強い動物とされています。

キリン/Giraffe
冬季でも気温が比較的高いときは「アミメキリン」の姿を見ることができます。
キリン/Giraffe
その際は、ツアー参加者が木の枝を差し出すことによって、キリンが舌を器用に動かして葉っぱをむしり取る様子を観察できる場合もあります。

いわゆる「IQ回復ポイント」。キリンの亜種を覚えるのは難しそうです。

キョン/Reeves's muntjac
あまり紹介されていないようですが、実は「キョン」もいます。日本国内においては「特定外来生物」に指定されているため、きちんと囲まれた柵内での展示。また、ここは自動車からは見られない場所でもあります。


最後に、草食動物ゾーンでペレットを与える体験をしてこのツアーは終了となります。

【2018年3月21日追記】
上記に相当するツアーは、「ウォーキングサファリ」レギュラーシーズン開始後も「アドベンチャーツアー」として土休日に引き続き開催されているようです。

一方で、この施設には一般の動物園形式で観察できる「ふれあい牧場」と「どうぶつ村」もあります。
レッサーパンダ/Red Panda
日本国内では多くの動物展示施設で見ることができる、おなじみのRed Panda。
ワオキツネザル/Ring-tailed lemur
こちらも各地の動物展示施設で見かけることの多い「ワオキツネザル」。
ケープハイラックス/Cape hyrax
指先の扁爪に注意して観察したい「ケープハイラックス」。

そうして、この施設を訪問したら姿を見ておきたい食肉目の動物たち。
シマハイエナ/Striped hyena
こちらは「シマハイエナ」(食肉目(ネコ亜目)ハイエナ科)。
シマハイエナ/Striped hyena
2018年2月現在、日本国内ではこの施設と東京都内の施設でのみ観察することができるようです。

リカオン/African wild dog
雰囲気が似ているので一見ハイエナに見えてしまいますが、こちらは「リカオン」(食肉目イヌ科)。
リカオン/African wild dog
2018年2月現在、日本国内ではこの施設と神奈川県内の施設でのみ観察することができるようです。

さて、この施設の特徴のひとつでありながらここまで詳細を触れてこなかった「バス」の存在。

1台ごとにモチーフとなった動物が違うほか、細部やベース車種も異なっている車両。しかし、享受できる内容は各車共通です(天井も網張りの車両を除く)。

基本は客室が二重の網で囲まれているだけ。上下にはアクリル窓があり、座席下には申し訳程度の暖房設備があるようですが、密閉空間にはなっていないため冬季の利用時は寒さ対策が必要となります。

中では、背中合わせになって座ることになります。


バスの利用者には、途中でクマ、ライオン、草食動物のエリアにバスを一時停車した上でエサを与える時間が設けられています。自家用車等でサファリエリアに入る場合、基本的に停車して観察していると係員から移動を促されるので、少しでも長く観察したい場合はバスの利用を検討するといいかもしれません。また、係員の解説を聞きながら観察できるのもバスならでは。
ただし、目的とする動物が自分の座っている側と反対側にいた場合は、姿を確認するのが難しいかもしれません。

サファリゾーンを自動車でめぐる様子をバスの中から見ると、このような感じ。