ニホンジカを飼育している動物園へ行けばシカの姿を見ることができますが、野生のシカと出会うためには多少の努力が必要になるかもしれません。
しかし、容易に野生のニホンジカと出会い、観察できる場所も存在します。

奈良公園

• 1880年に開園
• 都市公園に分類される
• 名勝としての奈良公園には興福寺や東大寺の境内地も含まれる
• 奈良県奈良市

一般的な「奈良のシカ」といえば、こんなイメージがあるかもしれません。誰かが飼育しているわけでもなく、ヒトの往来が多いこのエリアで勝手に生息している「野生のシカ」。

ニホンジカ「……。」

しかし、逆をいえば野生のシカを近くでじっくりと観察するよい機会。

偶蹄目シカ科シカ属ニホンジカということで、二つに割れた蹄を持っていること。
蹄行性ということでつま先立ち歩きをすること。
指の本数や位置といった形態的特徴。
換毛で夏毛と冬毛に変わること。
オスの角の形状や表面の様子も見ることができ、しかも角が抜けたり生えてきたりすることも理解できます。

むやみにエサとなりそうなものを持ち歩いていると「襲撃」される可能性もありますが、そういうものを身に着けずにしばらくシカのそばにいると、相手がおとなしくなり観察しやすくなるので、時間を持って訪問したいところです。